あま動物病院の消化器科

犬の腸炎

腸炎は下痢、血便、嘔吐、元気食欲低下などの症状を起こす消化器疾患です。
原因は様々ですが、細菌や寄生虫の感染、食物アレルギー、中毒物質の摂取、ストレスなどが挙げられます。
下痢の場合は糞便検査を実施して寄生虫の感染があれば駆虫薬で対処し、感染がなく、比較的軽度な症状であれば対症療法により多くの場合は数日で改善します。
症状が重度であったり繰り返している場合は、血液検査や超音波検査、内視鏡検査を実施して原因に沿った治療をします。
食物アレルギーや食物不耐性が疑われる場合はフードを変更していただき、フードが合えば遅くとも２週間前後で改善が見られます。

犬の 膵炎

膵臓の消化酵素が膵臓自身を消化してしまい、炎症が生じている状態のことで、急性または慢性の経過をたどります。
症状としては消化器症状（嘔吐、下痢）や腹痛、食欲低下などが認められます。
犬は猫よりも急性膵炎が多く、腹痛のサインとして“祈りのポーズ“をとることがしばしばあります。
診断は血液検査および腹部超音波検査により行います。
治療は制吐剤、下痢止め、鎮痛剤などによる対症療法が基本で、膵臓になるべく刺激を与えないように低脂肪食に切り替えていただきます。

犬の胆泥症

脂肪消化に関与している胆汁が泥状になり、胆嚢内に貯留している状態のことです。
高齢犬の約50％に認められると言われているほど一般的な胆嚢疾患であり、無症状で健康診断の際に偶発的に見つかることが多々あります。
無症状であれば経過観察で問題にならないこともありますが、胆嚢炎や胆管通過障害を併発している場合は食欲不振や嘔吐、発熱などの症状を呈することがあります。
胆泥症の治療は基本的に利胆剤で胆汁排泄を促すことですが、胆嚢炎や内分泌疾患に伴う胆泥症に対しては抗生剤やホルモン剤による治療が必要になります。

猫の異物による腸閉塞

糸や紐、布などで遊んでいた猫がそれらを誤って飲み込むと胃や小腸で引っかかってしまうことがあります。
それにより腸閉塞や腸断裂による致死的な腹膜炎を引き起こすことがあります。
特に紐状のものでよく遊んでいる若齢の猫で多い傾向にありますが、どの年齢でも起こり得ます。
症状は多くの場合頻回の嘔吐を示しますが、食欲不振や沈うつのみが認められることもあります。
誤食の既往歴があり、レントゲンや超音波検査で特徴的な腸の異常所見が見られ、さらに腸閉塞が疑わしい場合は開腹手術を行い直接異物を取り除きます。

猫の腸炎

腸炎は下痢、血便、嘔吐、元気食欲低下などの症状を起こす消化器疾患です。
原因は様々ですが、細菌や寄生虫の感染、食物アレルギー、中毒物質の摂取、ストレスなどが挙げられます。
下痢の場合は糞便検査を実施して寄生虫の感染があれば駆虫薬で対処し、感染がなく、比較的軽度な症状であれば対症療法により多くの場合は数日で改善します。
症状が重度であったり繰り返している場合は、血液検査や超音波検査、内視鏡検査を実施して原因に沿った治療をします。
食物アレルギーや食物不耐性が疑われる場合はフードを変更していただき、フードが合えば遅くとも２週間前後で改善が見られます。

猫の膵炎

膵臓の消化酵素が膵臓自身を消化してしまい、炎症が生じている状態のことで、急性または慢性の経過をたどります。
症状としては消化器症状（嘔吐、下痢）や腹痛、食欲低下などが認められます。
猫は比較的慢性膵炎の方が多く、炎症性腸疾患や胆管炎が併発することがあります（三臓器炎）。
診断は血液検査および腹部超音波検査により行います。
治療は制吐剤、下痢止め、鎮痛剤などによる対症療法が基本で、膵臓になるべく刺激を与えないように低脂肪食に切り替えていただき、併発疾患がある場合はそちらの治療も並行して行います。