スタッフ日記

こんばんは!愛知県あま市のあま動物病院です。
だいぶ気温が上がってきて、日中は熱いくらいですね。
最近、気温が上がってきたせいで、マダニが付いたと言ってご来院される方が、増えてきました。

このマダニ、単にワンちゃんやねこちゃんにくっついて血を吸うだけではありません。
人も刺しますし、様々な病気をうつされてしまうこともあるんです。

・日本紅斑熱
この病原体を持ったダニに刺されると2~8日の後に、発熱・発疹・刺し口を認めるという3徴候が出ます。また、頭痛や倦怠感を伴うこともあります。

・ライム病
マダニに刺されてから1~3週間後に、刺されたところを中心に紅斑が出ます。また、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛といったインフルエンザに似た症状が出ます。さらに悪化すると関節炎や脳脊髄炎、心筋炎などを起こします。昨年、歌手のアヴリル・ラヴィーンさんが5ヶ月間寝たきりになったと告白していました。
日本でも

・重症熱性血小板減少症(SFTS)
2011年に新種のウイルスとして発見され、日本でも2015年7月までで144例の報告と44人の命が奪われている恐ろしい病気です。刺されてから6日~2週間ほどで発熱と下痢や嘔吐などの消化器症状が出てきます。ひどくなると呼吸器症状、神経症状、出血症状を示し死亡することもあります。

マダニはその辺の道端などにもいて、草の先で通った動物に寄生しようと待ち構えています。
これらの恐ろしい病気に飼い主さんも、大切なワンちゃん猫ちゃんも罹ってしまわないように、予防されることをお勧めします。
現在は、皮膚に滴下するタイプと、お肉のような美味しい食べるタイプのお薬もあります。

ちなみに、もしマダニが大切なワンちゃん猫ちゃんを吸血しているのを発見したら、無理に皮膚から引っぺがさないでご来院ください。
無理に引っ張るとマダニの体液が体に入ってしまったり、マダニの顎が皮膚に残ってしまい炎症の原因になってしまいます。