スタッフ日記

先日、岐阜県の夜間救急動物病院で久しぶりに働いてきました。
私は、今年の2月まで、昼間の勤務の傍ら週1〜2回で2年程働いていました。
開業準備のため辞めたのですが、今回は、その日だけどうしても出られる勤務医がいないということで、臨時で勤務してきました。
その日の診察は、5件だけでしたが、瀕死の仔猫も来院し、最後まで休む暇のない勤務となりました。



夜間救急動物病院の多くは、地域の動物病院の獣医師達が有志で設立しています。
動物病院の先生も診察が終わればプライベートの用事があったり、夜に手術をしていたり、勉強会に行ったりと、夜の急患に対処しきれないこともあります。
そんな時に、動物を飼っている方々が不安を抱えながら診てくれる動物病院を探しまわったりしなくても良いようにという想いから運営されています。
岐阜県の夜間救急も開業医の先生方が資金を出し合い、病院を建てて医療機器を用意し、勤務医や看護師を雇って、さらに自分たちも無償でサポート医という形で持ち回りの勤務をされています。
夜間の診察料は、昼間に比べ高額になります。
それでも、病院の維持は、決して楽なものではないようです。
それは、継続的な診療がないことや、夜間に働くスタッフの給料の確保などからくる資金的な面もそうですが、なにより働くスタッフの確保と維持が難しいということが大きいと思われます。
中には、スタッフの確保ができなく閉鎖する夜間救急病院もあります。
現在、多くの業種がそうであるように、地方の動物病院では、昼間でも人材の確保が難しくなっています。
その上、夜間の勤務は不規則であり、ほとんどの患者さんが初診であること、継続治療が行なえずその後どうなったかがわからないこと、命に関わる場面が多いという精神的負担もあって、長期勤務は厳しいようです。
ですが、私も獣医になる前から動物を飼っていたのでわかりますが、利用するにしろしないにしろ、夜中に診てくれる病院があるという事だけで不安が和らぎますよね。
ですから、他の職業の方もそうですが、夜中に働いてる方々には、本当に「ご苦労様」と言いたいです。

ちなみに、その日は瀕死の仔猫も元気になって帰宅してくれて、ほっと胸をなで下ろして帰宅することができました。